月一書店空想書店のあれこれ


by Qu-So

「ぼくのいい本こういう本―1998‐2009ブックエッセイ集〈2〉」

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これは古書に携わる人間として嫉妬する本です。
なぜならば、幸運な出会いが松浦氏のもとにどんどんと押し寄せているから。
もちろんそれだけ研鑽を積んで、さらには旅をして出会った本たちのことですから、嫉妬などおこがましいのですが、それでもやはり氏の「幸運」を思わずにはいられません。

古書は現行の書と違って出版社に在庫のない本たち。
人に買われて、そして売られて、また買われて、さらに売られて。
長い年月転々としてきた本たち。
彼らにであう確率は「奇跡」のようなもの。
とくに人が求める良書であればなおさらです。
無事でいてくれただけでもうれしかったり、
手の届く値段がうれしかったり。

さまざまな喜怒哀楽。
それを経てもなお、これほどの質量兼ね備えた本たちが集まってくること。
それは氏が幸運な人であったことの証でしょう。
「寿ぐ」を古書屋目線から考えてお勧めする1冊です。(by Umi)
by Qu-So | 2012-01-09 11:22 | 1月出品