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月一書店空想書店のあれこれ


by Qu-So

「「暮しの手帖」とわたし」


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暮しの手帖の創始者大橋鎮子さんの始めての自伝です。
90歳を過ぎたいまでも、必ず出社して、何かのしごとをされているそうです。

90歳まで現役とは大変なことですよね。
でもそれはこの「暮しの手帖」があったからこそではないでしょうか。
暮しの手帖の始まりは、実は大いなることではなく、個人的な想いから始まったそうです。
家族を養うため。

大橋さんは、子供のころから、臆せずチャレンジ精神の高い人でした。
花森さんに、雑誌を作りたいと持ちかけた時、若い若い女性だったのですし。

物事にはタイミングがあって、
度胸や発想だけでは出来ないこともタイミングを味方に付ければ
運がいいということにもなるのでしょうし、結果に結ばれて行くでしょう。

大橋さんと花森さんの出会いは、暮しの手帖の着眼点も創刊時もそのすべてが
味方をしてくれたような事に思えます。

花森安治さんほど有名な編集長はいませんよね。
今回、出品する本のなかでも沢村貞子さんや、藤城清治さんは
その影響や導きで、今があるといえます。

石井好子さんも名エッセイストですが旧知の大橋鎮子さんから
暮しの手帖創刊の時にメンバーとして誘われたりもして、
のち、エッセイを書くようになったというわけです。
今年、花森安治さんの生誕100周年にあたるそうです。

暮しの手帖という存在はいまの日本の出版界に大きく影響を与えてきました。
手作りな雑誌づくりの暮しの手帖のぬくもりだったのではないでしょうか。

暮しの手帖で、どれほどの母親たちが、安寧を感じたことでしょう。
少し先の憧れは地に足の着いたきちんとした暮しだったでしょう。

大橋さんの優しい言葉と想いは読むものの心の奥に滲みて行きます。
ぜひそのぬくもりを感じてください。

12月空想書店にて。(by そら)
by Qu-So | 2011-12-09 07:42 | 12月