「建築家だって散歩する」
2011年 12月 03日
建築設計という三次元を二次元で考える。
いろいろなものを頭の中にいれては組み立て組み立てては壊す。
その作業の仕方は人それぞれ。
この著者の山下氏は散歩という行動をツールとして
生み出して行くようだ。
確かに、建築系の人間には見て歩くことが好きな人間が多い。
しかもいつでも楽しそうに。
だけど、実は見て歩いているのが半分、
後の半分は、フワフワと空想の世界の住人になっている。
懸案の物件がたとえばプランニングの時間であれば
もう心ここにあらず。
まだ実際に出来てもいない建築物をそこに立ち上げ
あれこれと眺め回してるに違いない、、、(それは私の設計の仕方なのだけれど。)
そしてその時間のしごく楽しいこと。
この山下氏東京に限らず、地方に限らず、日本に限らず、散歩のためと称して
世界各国に出向いている様子。
散歩をしているという至極単純なことの中から
たくさんの発見や想い付きを産んでいる。
そしてその中から自分の設計のポリシーをつかんで行くのです。
物を産み出すことの面白さもここにはたくさんと描かれています。
読むことで歩いていて、感じて、気づくこと様々なことがあります。
ぜひ建築家の頭の中覗いてみませんか。
たくさんの温かい想いを感じるでしょう。
12月空想書店にて
(by そら)
by Qu-So
| 2011-12-03 19:06
| 12月