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月一書店空想書店のあれこれ


by Qu-So

「センス・オブ・ワンダー」

ウィキペディアによると
「センス・オブ・ワンダー」とは
レイチェル・カーソンの著作に由来する用法
自然などからある種の不思議さを感じ取る感性を説明する為の語。

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「センス・オブ・ワンダー」 著レイチェル・カーソン


一般的な言葉としても浸透しているこの本は
著者であるレイチェル・カーソンが
癌の病に冒された時、最後の仕事として選んだものだという。


海洋生物学者で、ベストセラー作家であるレイチェルが
姪の息子ロジャーと過ごした時間の
ロジャーの様子が描かれています。
自然の中で人間は一生物であること。
それは彼女にとっては極自然で自らもまたそう育ってきたという。
そのすてきなこと。
感性を育てる、、なんていう生半なものではなく、
人間の有るべく育成なのだと思うのです。

この本に対して、もっと話を膨らませたいという希望半ばで1964年56歳で
彼女は逝ってしまったけれど
夢を果たすべく友人が原稿を整え、
写真家チャールス・プラットその他の友人の写真をいれて
亡くなった翌年に出版された本は私たちに残された言葉だと思う。
まわりの友人たちの想いもまた深いものがあったのでしょう。

自然の中で生きるとはどういうことか、
彼女の回想と執筆当時の想いの行き来。
自然の中で暮らすことが育てたもののひとつが、
豊かな空想だったのも何とも嬉しい話なのです。


空想書店10月(クウソウ・カイソウ)に出品予定です。

 by 宙
by Qu-So | 2011-09-22 09:38 | 10月